A Good Travelerへの道 そこが知りたいホテルの常識

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ホテルの見方・選び方

Chapter4

快適3ツ星ホテルの見つけ方

Hotel Metro (New York, U.S.A.)

3ツ星プラス~限りなく4ツ星に近いクラスを選ぶ

海外旅行でホテルを選ぶ時、3ツ星クラスを選ぶ理由のほとんどが「予算」だと思います。となるとある程度サービスも限られてしまうわけで、これを理解しておかないと、クラス以上のサービスを期待して憤慨することになりかねません。そこで3ツ星に的を定めるなら、選ぶのは4ツ星に限りなく近い“3ツ星プラス”クラスを。このグループは最も選択肢が多く値段もリーズナブル。4ツ星に近い分、施設・サービスともに「当たり」の確率も高くなる…ような気がします。

では★と予算だけでホテルを選べば失敗はないかというと、当然ながらそう簡単ではありません。たとえばロサンゼルスとニューヨークでは、同じ3ツ星でも驚くような料金の差があります。国や都市によって、1万円の持つ価値が全然違うのですから、物価の高いところでは、たとえ3ツ星でも物価に見合った料金を投ずる。そのフレキシブルさが肝心です。反対に言うと、ある都市では3ツ星がギリギリだけど、他の都市では同じ予算で5ツ星に泊まれる可能性もあるということ。そんな時にかたくなに3ツ星にこだわる必要はないでしょう。予算の範囲内で5ツ星に泊まれるのなら、どんどん利用してみてください。高級ホテル慣れするいい経験にもなるはずです。

重要チェックポイントは朝食とWIFI環境

2~3ツ星クラスには、ホテル自体はショボイけれど朝食は大満足という、穴場物件が結構ひそんでいます。もしあなたが文字通り目の覚めるような朝食に巡り合えたとしたら、その3ツ星は要チェック。リピートする価値のある1軒といえるでしょう。

近年ではビジネスステイにかかわらず、スマートフォンやタブレットなどは、すでに旅の常用アイテム。なのにたいがいの4ツ星以上はアクセス有料なんですなあ。そして金額もバカにならない。その点でも3ツ星ホテルはWIFI無料のところが圧倒的に多い。これも大きなポイントです。ただしすべてがハイスピードとは限らないのでご注意を。部屋に入ったらまずアクセス状況を調べ、接続できなかったらすぐ部屋を変えてもらうようにしましょう。

個性派3ツ星にときめこう

以上がミスター流快適3ツ星探しのコツですが、最近は一般的な★の評価に当てはまらないホテルが増えているのにお気づきでしょうか。いわゆるブティックホテル、デザイナーホテルと呼ばれるもので、客室数が20から多くても100程度。ホテルによっては「自称」の★数すらない、あるいはつけないといった頑固なポリシーを持つところもあります。この手のホテルは、目安として付帯されている★数よりワンランクレベルが上と見なしていいかと思います。

こうしたホテルは、一般的なホテルにあるようなサービス施設が省かれていることが多いため、レイティングはどうしても低くなりがちです。しかしハード面への初期投資が重要視されているのでデザイン指数が非常に高く、それが他にない個性と魅力に直結しているのです。そんなホテルに泊まって「あれもない、これもない」とぼやくのはヤボなこと。常識外れのデザインにアゼン(笑)ということもありうるでしょうが、それを理解した上で楽しめば、また別の意味での快適さを満喫することができるはず。ゆえにブティック&デザイナーホテルの3ツ星は超おすすめ!デザインやトレンドに興味がある人なら、迷わず選ぶべきホテルです。

かつては「大型ホテルに泊まれば問題なし」というのが海外旅行の常識でしたが、世代も常識も多様化しつつある昨今、これまでのワクには収まりきらないユニークなホテルが次々に登場しています。事前によく調べ、想像力を働かせて選んでください。お気に入りの3ツ星に出合えたら、旅の楽しさ、予算を投ずる価値、滞在時の快適性、そのすべてがぐっと上がることでしょう。

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