フランス世界遺産めぐりにお薦めのホテル~コルシカ島、ストラスブール、リヨン、アビニョン、他~
フランスの世界遺産登録数はなんと40件以上あり、世界第4位(2017年7月現在)。日常生活に溶け込むようにさりげなく存在するものから、想像以上の迫力をたたえる名所旧跡まで、その魅力はさまざま。いつものパリから少し足を伸ばして、各地の世界遺産を訪ねてみませんか?
今回は数あるフランス世界遺産の中から日本人トラベラーにも人気の、コルシカ島、ストラスブール、リヨン、アビニョン、サンテミリオン(ボルドー)訪問におすすめのホテルをご紹介します。
※情報は掲載時のものです。その後変更となっている場合がありますのでご了承ください。
【1】コルシカ島~スカンドラ自然保護区とその周辺の湾~
フランス最初の自然遺産
ナポレオンが生まれた島コルシカは、その昔イタリアに支配されていた影響が根強く残っており、また独立心も旺盛な「元気のいい島」です。その雄大な自然の景観を堪能するなら、ぜひ遊覧船に乗ってください。なぜなら世界遺産であるジロラッタ湾やポルト湾は、車の乗り入れが禁止されているのです。この海岸線を彩るのが、地中海特有の岩だらけの複雑な入り江ピアナ・カランシュ。荒涼とした岩肌と透き通るような海の青さが、幻想的な美しさを作り上げています。
ゆっくり時間が取れるなら、コルシカ鉄道で島を縦断してみたいもの。目の前に広がる地中海の眺め、めまいを誘うような陸橋など、鉄道好きにはたまらないポイントだらけ。途中下車でハイキングも楽しめます。再びアジャクシオに戻ったらナポレオンの生家や、由来の品が展示されている市庁舎内のナポレオンの間、フェッシュ宮殿跡の一族の墓を見学します。この界隈はバールなどが集まる繁華街なので、コルシカビールとともに名産の山羊のチーズ、ハムやソーセージを味わってみましょう。
===== パリからのアクセス =====
<飛行機>
オルリー空港からアジャクシオ・コルシカ空港まで約1時間40分。島内交通は素晴らしい景観が楽しめる鉄道が人気ですが、本数が少ないためレンタカー、もしくはタクシーをチャーターしたほうが効率よく周遊できます。こうした公共交通機関が便利でない場所では、無理をせず現地ツアーに参加するのもいいでしょう。
◆コルシカ島(コルス島)のおすすめホテル
(1)ホテル パラジュ ウ ドム (Hotel Palazzu U Domu)
アジャクシオの中心部、ナポレオンの生家近くにあるホテルです。クラシカルな印象の建物で、エレガントな装飾が施されたエントランスが特長。こぢんまりとしたロビーはシンプルなフロントデスクを設けた簡素な造りとなっています。客室はオーソドックスながらも品のあるインテリア。鉄道駅やフェリー乗り場が近く移動にも便利なロケーションです。
(2)ホテル デュ ゴルフ (Hotel Du Golf)
アジャクシオの中心部、ツーリストオフィスのそばに位置するカジュアルなホテル。客室には南欧らしい明るい色合いのファブリックが配されており、半数以上の部屋からは湾の景色を望むことができます。ニースやマルセイユからの船が到着するフェリーターミナルから約300m、鉄道駅へは約900mと移動にも便利です。
【2】ストラスブール~ドイツの香り漂う旧市街の街並み~
イル川沿いの景観を楽しみながら大聖堂へ
ストラスブール駅から見どころの中心となる旧市街は、大きな荷物がなければ徒歩でも十分歩ける距離。お昼頃に到着したら、まっすぐプティ・フランスへ向かいましょう。イル川の水路の仕掛けや、水面に映える美しい木組みの家々。思わず写真を撮りたくなる光景が広がります。ここの特徴は、おいしいアルザス料理のレストランが集まっていること。シュークルートやベックオフといった伝統料理やカモをメインに、アルザスワインでランチをどうぞ。
必見スポットのノートルダム大聖堂、ロアン宮、博物館などは、一所に集まっているので、とても便利。大聖堂の塔に上って市内を一望したり、イル川の遊覧船に乗って、川の上から街並みを眺めるのも一興です。ストラスブールパスを購入すれば、さまざまな料金が割引にあるのでお得。ストラスブールはクリスマス市でも有名な町で、クリスマスの1カ月前から町中がきらびやかなイルミネーションで飾られます。この時期に訪れるなら、ぜひ最低でも1泊して、クリスマスデコレーションや出店を楽しんでみてください。
===== パリからのアクセス =====
<飛行機>
シャルル・ド・ゴール国際空港またはオルリー空港からストラスブール国際空港まで約1時間。到着後はトラムA線で中心部へ。所要時間約20分。
<鉄 道>
パリからTGVで約2時間20分。駅前から中心部へはトラムA線で約10分。
◆ストラスブールのおすすめホテル
(3)ホテル クール デュ コルボー ストラスブール - Mギャラリー バイ ソフィテル (Hotel Cour du Corbeau Strasbourg - MGallery by Sofitel)
セイント・ニコラス通り付近に位置するホテルです。18世紀の歴史ある建物を改装してホテルにているので、外観はクラシックで街並みに溶け込みつつ、内装はモダンで機能的。清潔感もあり快適に滞在できます。充実した朝食も人気です。駅もほど近くアクセスも便利。全館禁煙。
(4)ホテル レジャン プティート フランス & スパ (Hotel Regent Petite France & Spa)
もともとはガラス工房だった建物を改装してホテルにしています。川の中州のようなところに位置しており、リバービューのお部屋が人気。天気がよければ、川べりを散歩してみるのもおすすめです。客室はモダンな造りで使い勝手もよく、カテドラルなどのある街の中心部へも徒歩約10~15分程度と観光にも便利です。
(5)ベスト ウェスタン プラス モノポル メトロポール (BEST WESTERN PLUS Monopole Metropole)
ストラスブール市内中心部に位置する便利なホテルです。ストラスブール駅より徒歩約5分、旧市街へも10分程度と観光に便利。客室は洗練された現代風の部屋とアルザスの伝統的な造りの部屋があり、どちらも必要なものがそろっていて快適に滞在できます。ホテルスタッフのホスピタリティも魅力。
【3】リヨン~「絹の町」の栄華を残す歴史地区~
フルヴィエールの丘から世界遺産を一望
紀元前1世紀からローマ帝国の威光を受けて栄えていたリヨンの発祥の地は、フルヴィエールの丘。ローマ時代の遺跡からフランスルネサンスを代表する建築物までが一同に会し、その美しさゆえ世界遺産に登録されたのです。まずはペラーシュ駅から新市街を散策しつつ、サンテグジュペリ像の建つベルクール広場へ。ここから見上げるフルヴィエールの丘の眺めは、ため息が出るほどの素晴らしさ。たっぷり堪能したら、ボナパルト橋をわたって、いざ世界遺産へ。
旧市街には美しい建物を利用した博物館・美術館が多数あります。ユニークなのは建物の中庭に造られている抜け道の数々。絹織物が盛んだった頃、商品の運搬に使われていた名残です。フルヴィエールの丘では、ノートルダムバジリカ聖堂の展望台に登って、今度は空から世界遺産を一望。この感動もまたひとしおです。聖堂裏手にはケーブルカー乗り場もあるので、ちょっとした空の散歩を楽しむのもいいですね。リヨンのシティカードを購入すれば、各施設への入場料やメトロ、バス、遊覧船利用の優待もあります。
===== パリからのアクセス =====
<飛行機>
シャルル・ド・ゴール国際空港からリヨン・サンテグジュペリ国際空港まで約1時間。空港からリヨン・ペラーシュ駅行きシャトルバスで約50分。
<鉄 道>
パリからTGVで約2時間。パール・デュー駅、リヨン・ペラーシュ駅のどちらで降りてもいいですが、ペラーシュ駅の方が新市街・旧市街へのアクセスに便利でしょう。
◆リヨンのおすすめホテル
(6)ベスト ウェスタン ホテル シャルルマーニュ (BEST WESTERN Hotel Charlemagne)
国鉄リヨンペラーシュ駅から徒歩約3分、ローヌ川とソーヌ川に挟まれたシャルルマーニュ大通り沿いにあるホテルです。客室は比較的コンパクトですが、シンプルでモダンなインテリアで機能的。採光も良く快適に滞在できます。美しい中庭を望むお部屋も人気です。
(7)ワーウィック レーヌ アストリッド (Warwick Reine Astrid)
地下鉄A線マッセナ駅から徒歩約10分、テット・ドール公園の南側近くにある全室スイートタイプのホテル。客室はゆったりと広く、キッチン付きなのでお湯をわかしたり温めなどちょっとした調理に便利です。テラスレストランでの食事も気持ちがよくおすすめ。パール・デュー駅へは車で約10分。
(8)メルキュール リヨン サントル プラザ レピュブリック (Mercure Lyon Centre Plaza Republique Hotel)
リヨンの中心部にあるこぢんまりとしたホテル。外観は少々古そうに見えますが、内部はリノベーションされてモダン。客室はフランスらしいお洒落なインテリアで統一されています。地下鉄コルドリエ・ブルス駅およびベルクール駅からそれぞれ徒歩約5~6分と移動に便利。
【4】アビニョン~法王庁宮殿を中心とした歴史地区~
ハイライトはレピュブリック門内に集結
かつて7代にわたるローマ法王がここで即位し、ローマをさしおいてカトリックの中心地として栄えたアビニョン。1177年から8年をかけて木造から石造りに修復されたサン・ベネゼ橋は童謡「アビニョン橋」で、また美しいイギリス庭園があるロシェ・デ・ドン公園、14世紀の時計が現役で動いている時計台広場など、主な見どころはレピュブリック門内に集まっています。日帰りなら、メインストリートのレピュブリック通りを中心にした散策が効率的です。法王庁宮殿前からは、主要スポットを約40分で回るミニトレインも出発します。
1泊2日の予定なら、プティ・パレ美術館や素晴らしい個人コレクションがそろうアングラドン美術館の鑑賞やローヌ川のクルーズ、ダラディエ橋をわたって対岸のヴィルヌーヴ・レザヴィニョンまで遠征してみたりと、小さい町ながら魅力的なプランが立てられそうです。また、アヴィニョンは演劇の町としても有名で、毎年7月から1カ月にわたる演劇祭の際には、国内外の著名劇団やアーティストから大道芸人までが一堂に会し、華やかなイベントが繰り広げられます。
===== パリからのアクセス =====
<飛行機>
オルリー空港からアヴィニョン・コモン空港まで約1時間10分。町の中心部まではバスまたはタクシーで約15分。
<鉄 道>
パリからTGVで約2時間40分。到着駅から町の中心部までシャトルバスが運行しています。所要時間約15分。
◆アビニョンのおすすめホテル
(9)ブリストル ホテル (Bristol Hotel)
アビニョンセンター駅から徒歩約5分、プラタナスの並木道に面して建つホテルです。客室は比較的広めで、ブラウン系の落ち着いたインテリア。時計台広場や法王庁など旧市街の観光スポットも徒歩圏内という便利なロケーションが魅力です。
(10)アビニョン グランド ホテル (Avignon Grand Hotel)
アビニョン駅のすぐ近くにあり、何をするにも便利なロケーションの良さが魅力です。ほとんどの客室がほとんどの客室がスイートまたはキチネット付きになっていて、ゆったりと広いのも嬉しいところです。バスタブも広めで、セパレートシャワーブースが設置されています。立地の良さと部屋の広さでリピーターも多いホテルです。
(11)ホテル クロワトル サン ルイ (Hotel Cloitre Saint Louis)
アビニョン中央駅から約250mのところに位置するホテルです。16世紀に建てられた中庭のあるクラシックな石造りの建物は趣たっぷり。客室の造りや内装はタイプによって異なりますが、それぞれ落ち着いた色調のモダンインテリアでスタイリッシュにまとめられています。美しい中庭を眺めながらリラックスするのもおすすめ。
【5】サンテミリオン~ブドウ畑に囲まれた中世の町~
ボルドーを代表するワインの産地
ローマ時代にまで遡ることができるワインづくりの歴史。丘の上の町サンテミリオンは小さいながらも有名な町で、6月と9月のワイン祭りにはそのクライマックスを迎えます。もちろんそれ以外の時期でも、見どころはたくさん。とはいえ、9世紀のモノリス教会や地下墓地、聖エミリオンの庵は個人見学不可のため、毎日行われるガイド付きツアーに参加しなければなりません。また町中には個性的なワインショップやグルマンお墨付きのレストランも。石造りの建物を眺めながら、のんびり散策してみましょう。
周辺のワインシャトーめぐりも、サンテミリオン滞在の楽しみのひとつです。シャトーによっては事前予約が必要なところもあるので情報収集は念入りに。車をレンタルすれば時間を気にせず各所を移動できますが、ドライバー役になってしまうとせっかくのワインを試飲できないのが残念!? 復活祭から11月中旬までは、ブドウ畑を巡るミニトレインが運行しているので、インフォメーションでスケジュールをチェックしてください。
===== パリからのアクセス =====
<飛行機>
シャルル・ド・ゴール国際空港からボルドーのメリニャック空港へ。そこから鉄道、タクシーと乗り継ぎます。
<鉄 道>
TGVで約3時間、リブルンヌ駅下車。そこから中心部まではタクシーで約15分。途中乗り換えのある場合もあるので注意。
◆サンテミリオン訪問におすすめのホテル
(12)イビス ボルドー サントル ガール サン ジャン ユーラトランティック (ibis Bordeaux Centre Gare Saint Jean Euratlantique)
ボルドーサンジャン駅の到着改札口の目の前にあるホテル。周囲はブラッスリーなどが建ち並ぶ賑やかな通りで、食事などにも困りません。石造りのクラシックな外観ですが、客室はシンプルモダンな内装で機能的にまとまっています。旧市街まではトラムで約10分。
(13)クオリティ ホテル ボルドー サントル (Quality Hotel Bordeaux Centre)
街の中心部、観光局や大劇場のあるコメディ広場から徒歩約2分という便利なロケーションにあるホテルです。18世紀の趣を残した建物で、館内は天井が高くゆったりとした作り。客室はコンパクトですが必要なものがそろっています。アクティブに街歩きを楽しみたい方におすすめです。
『フランス世界遺産めぐりにお薦めのホテル~コルシカ島、ストラスブール、リヨン、アビニョン、他~』でご紹介したホテルはこちら!
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◆コルシカ島(コルス島)のおすすめホテル
(1)ホテル パラジュ ウ ドム (Hotel Palazzu U Domu) - (2)ホテル デュ ゴルフ (Hotel Du Golf)
- (4)ホテル レジャン プティート フランス & スパ (Hotel Regent Petite France & Spa)
- (5)ベスト ウェスタン プラス モノポル メトロポール (BEST WESTERN PLUS Monopole Metropole)
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◆リヨンのおすすめホテル
(6)ベスト ウェスタン ホテル シャルルマーニュ (BEST WESTERN Hotel Charlemagne) - (7)ワーウィック レーヌ アストリッド (Warwick Reine Astrid)
- (8)メルキュール リヨン サントル プラザ レピュブリック (Mercure Lyon Centre Plaza Republique Hotel)
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◆アビニョンのおすすめホテル
(9)ブリストル ホテル (Bristol Hotel) - (10)アビニョン グランド ホテル (Avignon Grand Hotel)
- (11)ホテル クロワトル サン ルイ (Hotel Cloitre Saint Louis)
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◆サンテミリオン訪問におすすめのホテル
(12)イビス ボルドー サントル ガール サン ジャン ユーラトランティック (ibis Bordeaux Centre Gare Saint Jean Euratlantique) - (13)クオリティ ホテル ボルドー サントル (Quality Hotel Bordeaux Centre)