アイルランドでぜひ訪ねたい魅力的な町とおすすめホテル
息を呑むような自然と神秘的な伝説に彩られた島アイルランド。賑やかな都市部でも、素朴な暮らしを営む小さな村でも決して失われることのない伝統文化への畏敬と揺るぎなき愛国心。もっと遠くへ、もっと深いところへ。その道の先には、未知の感動が待っているはずです。
(写真提供:アイルランド政府観光庁)
※情報は掲載時のものです。その後変更となっている場合がありますのでご了承ください。
【第1章】 アイルランドを走ろう!
アイルランドをマイペースで周遊したいなら、レンタカーがいちばん。でも、外国での運転は不安で・・という人も多いかもしれません。実はアイルランドは海外ドライブ初チャレンジには最適の場所。レンタカーで旅の自由度をぐっと広げてみませんか?
アイルランドドライブ事情
海外ドライブの最大の不安は交通ルールや車の構造の違いですが、アイルランドは日本と同じく左側通行で右ハンドル。これだけでもずいぶん落ち着いて運転することができるでしょう。
道路標識は見やすく、幹線からの出入りも難しくありません。慣れないロータリーだけはちょっと注意が必要です。郊外に行くとやや道幅が狭くなり、カーブが多く見通しが悪い道もありますが、交通量は少なく安心。気が向いたところで休憩を取りながら、のんびりとドライブを楽しむことができます。
レンタカーの借り方・走り方
空路でアイルランドに入る場合は、空港最寄りのレンタカー会社での手配が最も便利です。乗り捨て料金もさほど高額ではないので、フェリーで他の島や他国へ行く際には、レンタル時にその旨を相談してみましょう。
レンタカーの際には国際免許証だけでなくクレジットカードは必需品。到着してから困らないよう、事前にしっかり確認。近年はかなり交通ルールも厳しくなっており、飲酒運転や運転中の携帯電話使用、シートベルト不着用は罰金の対象となります。田舎道では動物が飛び出してくることや、舗装が万全でない箇所もあります。交通量が少ないのでついついスピードを出してしまいがちですが、無理せず安全運転を心がけてください。ガソリンスタンド(ペトロール・ステーション)は、セルフサービスがほとんど。支払い方法は、備え付けのクレジットカードマシンによる手続きか、給油をしてからレシートを店内の精算カウンターに持っていくかのいずれかになります。
快適なドライブのために
空港に着いたらまずは詳細なマップを入手しましょう。冊子型の地図もありますが、使いやすいのは、なんといっても広げて一目で位置やルートが把握できる1枚タイプ。
ブックストアでは、アイルランドのB&Bやゲストハウスだけを網羅したガイドブックも売られており、こちらも気ままな旅には重宝します。また、レンタカーの車種によってはナビやCDコンポが搭載されていないことがあります。かろうじてラジオがあっても、きちんと作動しないことも・・・。気になる人はあらかじめ希望システムが装備されている車をリクエストしておくか、携帯式のラジオや音楽ツールを持参するといいですね。
【第2章】 ダブリンでアイルランドの真髄を知る
アイルランドへの旅の拠点となるのがダブリン。ケルト文化の中心地としてさまざまな分野で独自のスタイルを極めてきた都市ですが、90年代に入ってからの経済発展でぐっと洗練度が増し、新たな見どころも登場しています。各地をめぐる時間がないときは、ダブリン滞在をメインにして、アイルランド「らしさ」に触れてみましょう。
【第3章】 ダブリン起点の観光スポット
ダブリン滞在がメインの旅でも、ちょっと足を伸ばせば魅力的なスポットがたくさんあります。レンタカーを手配していなくても、気軽に参加できる郊外バスツアーが豊富にあるので、時間や興味に合わせて選べます。個人で移動する場合にもバスや鉄道は比較的有効な手段。地方都市間の移動には、本数が少ないため不向きですが、ダブリン発着便は充実しているので無理のないスケジューリングが可能です。
ニューグレンジ
ダブリン北西約60kmのニューグレンジからタラの丘一帯にかけては、巨大かつ神秘的な遺跡群などが点在する世界遺産登録エリアです。広大な連合国家の中心だったと推測されるニューグレンジには、石で精巧に造られた古墳があり、付近のノウス、ダウスとともに大小多数の古蹟が発見され、周辺の石には渦巻きや菱形など、ケルト文化に大きな影響を与えたと思われる模様が彫り込まれています。見学はグループでレンジャーによる引率が原則。手続きはボイン川渓谷ビジターセンターで行います。ダブリンからニューグレンジまでの乗車時間は約1時間半。シャトルバスやタラの丘を含めたツアーバスの催行もあります。
タラの丘
ニューグレンジの南に位置するタラの丘は、伝説の上王が住んだとされる場所であり、古代ケルト時代から受け継がれてきた聖なる地でもあります。周囲約1km の要塞跡の中心には男性のシンボルを模した「立石」があり、ここで上王の戴冠式が行われたのだとか。「タラへの帰還」は、全世界に散ったアイルランド移民たちの心の支えだったといいます。ダブリンからのバス路線はないので、観光するにはニューグレンジやボイン渓谷を含めたツアーバスへの参加が一般的です。
グレンダーロッホ
ダブリンの南約60km、その昔聖地として栄えた場所で、33メートルの高さのラウンドタワーや、アイルランド独特のケルト十字架の並ぶ墓地などが残っています。別名「7つの教会の町」。周辺には丘陵が広がり、ハイキングコースも完備。野生動物と遭遇することもあります。遺跡だけでなく自然散策も楽しめるネイチャー派には格好のエクスカーションになりますね。ダブリンからバスで約1時間半。ツアーバスの催行もあります。
キルケニー
ダブリンから南西に約100km、中世の雰囲気が色濃く残るキルケニーは、キルケニー城をはじめとした歴史的建造物が人気の古都。列車やバスで到着したら、そのまま徒歩で歩き回れる、日帰り散策にピッタリの場所です。疲れているときには、キルケニー城の前から出発する観光バスで見どころを移動することも。建造物同様、キルケニーは魅力的なパブがあることでも有名です。食事や休憩の際には、迷わずパブに入ってみましょう。ダブリンから列車で約1時間45分、バスなら約2時間。
【第4章】 雄大な自然の中で深呼吸
なだらかでそこはかとなく荒涼なムードをたたえた丘陵や、圧倒的な迫力の断崖など、まさにドラマそのものの景観の中を走り抜けることこそ、アイルランドドライブの醍醐味。土地に合わせて造られた道路は、カーブや高低満載のため、距離のわりには時間がかかりますが、その分、目的地に着いた感動もひとしおです。ここでしか見ることのできない景色を目指して、さあ、出発です!
ケリー周遊路
キラニーを起点に西へ、車なら約3時間で回ることができるケリー周遊路は、山間の険しい道のりと大海原の景観が楽しめる、エンターテインメント性の高い行程が魅力です。周遊路上には、そこだけで1日は過ごしてしまえるキラーニー国立公園、「貴婦人の眺め(レディーズビュー)」、美しい街並みやストーンサークル、アイリッシュレースで有名なケンメア、世界遺産登録されている絶海の島スケリッグ・マイケルへのアクセスポイントになるウォーターヴィル、野鳥の楽園グレンベイなど見どころがたくさん。どこで時間を浪費してもいいように、余裕を持ってスケジューリングしたいものです。
ディングル半島
アイルランドの最西端に突き出すディングル半島は、遺跡と伝説に彩られたエリアです。その雄大な大自然は映画のロケ地として採用され、強い印象を与えただけでなく、世界的な作家の筆でもたびたび紹介され、冒険家や学者たちの興味や憧憬を誘ってきました。紀元前の住居跡や、スロア岬の白亜のキリスト像、石の遺跡や環状砦、12世紀のロマネスク様式の教会と、遺跡群もバラエティに富んでいます。荒々しいモハーの断崖とはまた違った大西洋の景色が印象的です。
モハーの断崖とバレン高原
「バレン」とはゲール語で「石の多い場所」。アイルランド南西の海沿いのクレア県には、神話世界的な光景が広がっています。海に突き出た高さ200m、長さ8kmの断崖絶壁はモハーの断崖。1年中強風が吹き荒れるケルト神話そのもののような場所で、天候の悪い日は遊歩道を歩くだけで疲労困憊。自然の驚異を目の当たりにすることができます。バレン高原には「巨人のテーブル」と呼ばれる、石で造られた古代民族の墓石があります。「巨人の」というわりには意外と小さいのですが、荒涼とした景観を歩いていると知らない世界にタイムスリップしてしまいそう。ここから北に5kmのところにはアーウィーの洞窟があり、その美しい内部は時間を作ってでも見学する価値があります。
【第8章】 滞在するならこんな町
ダブリン、コーク、ガルウェイなどアイルランド州都の町は、各種宿泊施設が充実しており、食事や買い物も楽しめる「都会」。ロングドライブの中継地として押さえておきましょう。一方、食事や買い物が不便でも、アイルランドらしい風情が漂う小さな町は、車による移動でなくては立ち寄ることのできないとっておきの場所。ちょっと散策して気に入ったら、手頃な宿泊施設を見つけて1泊してみては? 王道を外れることもまた、自由な旅の素敵なオプションです。
【第6章】 心に残るアイリッシュステイ
アイルランドの宿泊事情は大変充実しており、古城ホテルやマナーハウスなど特別感あふれる宿から、オーナー家族とのふれあいが楽しいB&Bやゲストハウスまでよりどりみどり。ホテルも個性的なタイプが増えてきて、どこを選んでいいか迷いそう。ここでは、レンタカーの旅の拠点や中継点としておすすめのホテルをピックアップしましました。
(1) リウ プラザ ザ グレシャム ダブリン (Hotel Riu Plaza The Gresham Dublin)
ダブリン市内中心に位置するクラシックなホテルです。歴史を感じさせる建物ながら手入れの行き届いた館内はエレガントなインテリアで、ロビーのシャンデリアが一層趣をかもし出しています。ショッピングモールは徒歩5分、空港行きのバスもホテルの目の前と、移動にも便利な好立地が魅力です。
(2) コンラッド ダブリン (Conrad Dublin)
ダブリンの中心、美しいセントステファンズグリーン公園のすぐ近くに建つホテルです。ナショナルコンサートホールや美術館など観光スポットも多く、ダブリン城にも約2kmとのんびり散歩するにはちょうどよい距離。またレストランやバーなどのナイトライフにも事欠きません。
(3) モーガン (The Morgan)
ダブリンの繁華街、テンプルバー地区にあるお洒落なブティックホテル。周囲には飲食店も多くありますが、ホテルホテル1階のバーもぜひ体験したいところ。豊富なカクテルや気軽な食事が楽しめるほか週末にはDJなども入り多くの人たちでにぎわっています。トリニティカレッジも徒歩約5分。
(4) ドロムホール ホテル (Dromhall Hotel)
キラーニーの中心からほど近いところにある、かわいらしいホテル。家族経営ならではのアットホームなおもてなしが魅力です。敷地内のバーやレストランでは地元料理やビールが楽しめるほか、スパやフィットネスセンター、プールもあり、家族での滞在にもおすすめです。
(5) キラーニーズ レーク ホテル (Killarney's Lake Hotel)
キラーニーの中心部から約2Km、美しいレイン湖のほとりに建つリゾートホテルです。ホテル周辺を散策したり、すぐ近くにあるキラーニー国立公園内をサイクリングしたりと、豊かなアイルランドの大自然を満喫できます。レストランやスパも充実しており、日常を忘れてゆったりと過ごすことができるリゾートです。
(6) グレンロー アビー (Glenlo Abbey Hotel)
18世紀に建てられた修道院を改装したという美しいホテル。広大な敷地にたち、ゴルフ場も併設。緑に囲まれたクラシックなたたずまいは、ウエディングなどのイベントにも人気です。オリエントエクスプレスの本物の車両を改装したレストランなど、飲食施設も充実。優雅な気分でアフタヌーンティを楽しんでみては。
(7) ジュリーズ イン コーク (Jurys Inn Cork)
コークの中心部にあるこのホテルは、なんといっても足回りの良さが魅力。鉄道の駅やバスターミナル、フェリー乗り場にも近く、他にもオペラハウスやコーク美術館、フィッツジェラルド公園など観光ポイントもアクセスしやすい立地です。館内には気軽に楽しめるレストランやバーもあり、観光にもビジネスにもおすすめです。
(8) フェイスレッグ ハウス ホテル & ゴルフ クラブ (Faithlegg House Hotel & Golf Club)
ウォーターフォード市の郊外に建つマナーハウス。18世紀に建てられた屋敷を改装してホテルにしており、建物のそこここにその趣を感じることができます。客室は上質なインテリアでまとめられ、窓の外には美しいゴルフコースが広がります。静かで贅沢な滞在を楽みたい方におすすめです。
『アイルランドでぜひ訪ねたい魅力的な町とおすすめホテル』でご紹介したホテルはこちら!
- (1) リウ プラザ ザ グレシャム ダブリン (Hotel Riu Plaza The Gresham Dublin)
- (2) コンラッド ダブリン (Conrad Dublin)
- (3) モーガン (The Morgan)
- (4) ドロムホール ホテル (Dromhall Hotel)
- (5) キラーニーズ レーク ホテル (Killarney's Lake Hotel)
- (6) グレンロー アビー (Glenlo Abbey Hotel)
- (7) ジュリーズ イン コーク (Jurys Inn Cork)
- (8) フェイスレッグ ハウス ホテル & ゴルフ クラブ (Faithlegg House Hotel & Golf Club)