滞在するのは豪華客船!? 夢のクルージング気分が味わえる「船ホテル」3選
断崖絶壁に張り付いていたり、氷でできていたり、以前は刑務所だったり…世界には、一般常識を軽〜く飛び越える、ユニークなスタイルやコンセプトのホテルが存在します。今回紹介するのは、船の形をしたホテル。しかも豪華客船そのものがホテルになっているという、ちょっと珍しいタイプです。魅力はなんといっても、滞在しながらクルージング気分が味わえること。本当の豪華客船の旅をするには時間と予算が必要ですが、こんなホテルならずっと手軽に夢の世界をかいま見ることができそうですね!
①一瞬でゴールドラッシュの時代にタイムスリップ!
「デルタ キング ホテル」
かつてサンフランシスコまで運行していた本物の客船を利用。
サクラメントは、かつてゴールドラッシュで賑わった町。現在も「オールドサクラメント」と呼ばれる一帯では、当時の様相を忠実に再現しており、在りし日の姿を忍ばせる店舗や乗り物などが現役で「仕事」中。観光スポットとしても大人気です。そのシンボル的な存在がデルタ キング ホテルです。
どこかクラシックな雰囲気が漂うデラックスシティビューの客室。
サクラメント川に「停泊」しているこのホテルは、1927年から13年間、サクラメントとサンフランシスコ間を航行していた蒸気船を改装したもの。後尾の真っ赤なパドルホイールや、船内の真鍮、木造の家具・調度品は、可能な限りオリジナルを復元したそうです。操舵室も豪華なスイートに大変身!
船に連結したレストランが2つあり華やかなバンケットもしばしば。
あちこち見学したくなる船内にはダイニングや本格的シアター、ワインスクールまで併設しており、さらに2軒のレストランを外部に連結しています。華やかで特別感に満ちた場所とあって、年中各種イベントで賑わいますが、特にウエディングバンケットは格別。見てるだけでも幸せな気持ちになりそうです。
②ホテルとして輝きを取り戻した「ロッテルダムの貴婦人」
「SS ロッテルダム」
「ロッテルダムの貴婦人」と呼ばれたオランダ最大級の豪華客船。
1959年9月3日、ロッテルダムからニューヨークへの処女航海に出発した遠洋定期船SSロッテルダム、通称「ロッテルダムの貴婦人」。当時オランダでは最大級を誇りました。その後クルーズ船として人気を博し、2000年に退役。改装を経て2008年に客船ホテルとして再びよみがえりました。
レトロモダンなデザインがかわいらしいデラックスルーム。
全6カテゴリーの客室は、それぞれ異なったミッドセンチュリースタイルのデザインが施され、カジュアルで軽快な雰囲気が漂います。フリーWIFIやエスプレッソマシンなど、最新機器にも対応。ルームオンリーの滞在だけでなく、さまざまなオプションがプラスされたパッケージも用意されています。
船上で過ごす時間は夢心地。このまま大海原に出航していきそう!
アメリカ航路のフラッグシップとして君臨した船だけに、その貫禄は停泊したままの今でも健在です。まぶしいくらいの照明で彩られたボールルームやダイニングでのひととき、ロッテルダムの街並みを望む贅沢なデッキでの日光浴等々。本当に豪華客船でクルージングをしているように過ごせそう…。
③ホテル、博物館、そして幽霊船としても大人気って!?
「クイーン メリー」
スカッシュコートや病院まで備えていたVIP御用達の超豪華客船。
1936年に英国行きでデビューしたクイーンメリー号は、各界VIPにも利用された超豪華客船。1967年に引退してからは、ロングビーチに係留され博物館兼ホテルとして多くの人々に愛されています。が、愛されている理由はそれだけじゃありません。この船の別名は「幽霊船」…いったい何が!?
客室はいずれも伝統的なアメリカンイングリッシュスタイル。
現役時代から数々の幽霊騒ぎで知られていたクイーンメリー号ですが、現在でもその魔力(?)は続行中のようで、ミステリースポットとしても大人気。恐いもの見たさの物好きゲストでなかなか予約が取りづらいようです。確かに古き良きスタイルの客室は、ホラー映画に出てきそうなムードが…。
きらびやかな館内施設は見ているだけでもうっとりしそう。
この船がロングビーチのシンボルと言われるのは、訪れた誰もが感嘆の声を上げるから。日曜のシャンパンブランチからロマンチックな豪華ディナーまでオールOKのダイニング群、イベントに展示会、オリジナルツアーやシアターなど、楽しみは尽きません。