ベトナム・カンボジア・ラオス ホテルからはじまる旅
エネルギーとノスタルジーが交錯するインドシナの国々で見つける小さな幸福。そのホテルのドアをくぐった瞬間から忘れられない時間がはじまります。
●ベトナム
どこか懐かしい雰囲気と地元の人々が守り続けてきた伝統が息づくホイアンと、活気あふれる商業エリアと美しいビーチの対比が楽しいダナンは、ベトナムの新たな魅力を教えてくれる注目の場所。町を歩き、海辺でくつろぎ、最高級のホスピタリティに癒される。夢のようなバカンスの神髄がここにあります。●カンボジア
東南アジア滞在中のエクスカーションとしても人気のカンボジア。世界的に有名なアンコールワットだけでなく多数の見どころが点在するシェムリアップ、そして「東洋のパリ」とたたえられるプノンペン。成長著しいこの国の未来に向かって沸き上がるパワーは、訪れる人にも元気を与えてくれます。●ラオス
かつてランサン王国として平定された後、長らくフランス統治下にありながらも独自の文化を守り、敬虔に暮らしてきたラオスの人々。世界遺産ルアンパバンはこの国を象徴する町であり、その荘厳かつ美しい景観は、「アジア人の心のふるさと」とも。旅慣れた人でさえ何度見ても「泣かされる」のだとか……。◆ベトナムのおすすめホテル
1.世界遺産に歩いて行ける隠れ家リゾート
「アナンタラ ホイ アン リゾート」
トゥボン川を望み、のどかな空気に包まれて建つアナンタラ ホイ アン リゾート。日中は大きなプールが敷地全体に涼を運び込み、日が落ちると今度は美しいイルミネーションが川面を彩ります。フランス、オランダ、中国、日本のエッセンスを融合させたモダンなデザインは、ゆったりとした空間の中で絶妙にマッチ。独特の高貴さを漂わせていますが、吹き抜けていく風やふんだんに植えられたグリーンがその緊張感を緩和。笑顔で運ばれてくるウエルカムドリンクを手にする頃には、ゲストもすっかりリラックスしてしまいます。
客室はサロンスペースとベッドエリアに段差を設けたスイート風の贅沢な造り。美しいテキスタイルがアクセントになったスマートな内装で、エキゾティックな小物の数々にも目を奪われます。このリゾートの特徴は、何と言っても徒歩で世界遺産の通称「オールドタウン」散策に出かけられること。レンタサイクルを利用すれば、手つかずのビーチへも足を伸ばすことができます。またランタン工作や料理教室など、地元文化を体験できるプログラムも用意されていますので、滞在しながらベトナムの魅力に触れることも可能です。
2.ベトナムの優雅を体現するセレブリゾート
「ナム ハイ ホイアン」
エントランスから延々続くアプローチ……この仕掛けだけでも胸ときめいてしまうナムハイは、ベトナム最高峰とたたえられるラグジュアリーリゾートです。手がけているのは、あのチェディを擁するGHMホテルズ。立地は世界で最も美しいと言われるハーマイビーチ、しかも宿泊施設が点在するエリアから離れた静かな場所と、バックグラウンドも申し分ありません。どこまでも美しく手入れされた敷地内は、すべてが優美のひと言。レセプション、レストラン、そしてコリドーのいずれの場所からの景観も計算し尽くされており、ゲストをあっという間に非日常の世界へと連れ去ってしまいます。
客室はすべてヴィラタイプで専用バトラー付き。ゆったりとした4柱ベッドとデイベッドを中心に、最低でも250平米の空間が用意され、バスルームにも景観が確保されるなど、ここでも非日常を味わえる仕掛けがしっかり施されています。輝くようなホワイトサンドのビーチを目の前に、誰にも邪魔されないプライベートタイムを楽しむ。時が経っても忘れられない思い出は、ナムハイでの滞在から紡がれていくことでしょう。
3.いまだ未完成のベトナムの「美」の殿堂
「インターコンチネンタル ダナン サン ペニンシュラ リゾート」
アジアのリゾートやスパ愛好者なら、きっとどこかで耳にしたことのあるのが超有名建築家ビル・ベンスリーがベトナムで手がけたのが、このインターコンチネンタル ダナン サン ペニンシュラリゾート。その仕事はランドスケープからインテリアまで及び、またあまりのこだわりぶりから、オープン1年が過ぎた今なお未完成の部分が残されているほど。ベトナムの美をすべて注ぎ込んだ最終形がどんな姿になるのか、建築愛好家のみならずリゾートフリークからも高い関心を寄せられています。
なだらかな丘陵を利用した敷地に配された客室、プライバシーを守るかのように植え込まれた濃厚なグリーンと、ビーチに面したインフィニティプール。その完璧なたたずまいの内部には、これまた極上の空間がしつらえられています。ベトナムの伝統的な意匠とモダンなフレンチコロニアルのエッセンスが凝縮した客室は、まるでギャラリーのよう。館内施設はいずれもハイクオリティで華やかですが、それよりも室内でのんびり過ごしていたい……そんな「磁力」に満ちた空間が、確実にファンを増やしています。
4.息をのむランドスケープが何よりのごちそう
「ハイアット リージェンシー ダナン リゾート アンド スパ」
ハノイとホーチミンに囲まれた中部エリアで最大規模を誇る町ダナン。世界遺産のミーソン遺跡はもとより、美しいビーチや魅力的なゴルフコースが注目され、ホイアンとあわせて足を運ぶ人が増えてきました。ハイアットリージェンシー ダナン リゾート アンド スパはソントラ半島を望むオーシャンフロント、高級リゾートが点在するエリアに建っています。ゲストの目をまず驚かせるのが、広大な敷地を活かした劇的なランドスケープデザイン。極力段差をなくしたフラットなフロアと、まっすぐに伸びる柱やパームツリーがつくり出す景観は、まさに圧巻と言うほかありません。
広々とした客室を支配するのも、このフラットフロアと直線による視覚効果です。華美な装飾を排したミニマルなアーバンリゾートスタイルで、目のごちそうはフレンチ窓の外に広がる素晴らしい眺め。バルコニーはもちろん、ベッドの上やバスルームからも、青々と輝く芝生やホワイトサンド、コーラルブルーの海が一望できます。テクニックにもシーニックにもこだわったスパ、フレッシュなシーフードをバラエティに富んだ料理で堪能させてくれるダイニング、ユニークなオリジナルアクティビティなど、滞在中の楽しみは尽きません。訪れる人を選ばない秀逸なリゾートです。
◆カンボジアのおすすめホテル
1.バトラーが提供するワンランク上のステイ
「アナンタラ アンコール リゾート & スパ」
2013年11月にソフィアホテルから変更、ラグジュアリーホテルとして生まれ変わったばかりのアナンタラ アンコール リゾート&スパは、カンボジアンカルチャーセンターの隣に、ひっそりとたたずむ2階建てのリゾートです。クメール調のデザインがモダンにアレンジされた客室数は全39。すべてのゲストにワンランク上の滞在を提供すべく、高いホスピタリティときめ細かなサービスを徹底した「ブティックリトリート」としてクチコミで評判が広がり、お忍び滞在で利用する各界VIPも少なくありません。
中庭に設けられたプールをのぞくように配された客室は、高い天井と大きな窓が開放感を演出している美しい空間。備品にも格調の高さが漂い、贅沢な気分を味わわせてくれます。デラックスのカテゴリーはフロアごと、スイートは各室にバトラーが常駐。ルームサービスから観光のサポートまで、あらゆる相談に乗ってくれます。みなにこやかで礼儀正しくとても親しみやすいので、「バトラーは気後れして……」という人でも気兼ねなく接することができるでしょう。ぜひトライしてみてください。
2.東南アジア指折りの滞在が待っている
「ソフィテル プノンペン プーキートラー」
旅行誌「コンデナストトラベラー」で2013年、東南アジアのベストホテル第2位に輝いたソフィテル プノンペン プーキートラー。ドラゴン橋を望む旧フランス人居住地内に広大な敷地を構え、その実績が語るようにレジャーでもビジネスでも高い支持を得ている1軒です。堂々たるロータリーから一歩入れば、シャンデリアがきらめく吹き抜けのロビー。そこかしこにフレンチコロニアルのエッセンスを散りばめ、スタッフの応対もエレガントかつスマート。滞在への期待が一気に高まる瞬間です。
客室はスーペリア、ラグジュアリーと3タイプのスイートの全5カテゴリー。最低でも40平米というゆとりのある間取りで、天上まで届く大きな窓とシーリングファンがリゾートムードを、いっぽう重厚感あふれる家具やしゃれた調度品などは都会的な雰囲気を演出。3分の2以上がリバービューと景観にもこだわっています。ダイニングは鬼才クレイグ・ナッパー指揮の下、インターナショナル、フレンチ、イタリアンからジャパニーズまで、クリエイティビティに富んだメニューを用意。何回通っても飽きない魅力にあふれています。
3.かつての栄華を取り戻した伝統的ホテル
「ラッフルズ ホテル ル ロイヤル」
ラッフルズ ホテル ル ロイヤルの開業は1929年。その華やかな外観にふさわしく、かつてはジャクリーン・ケネディやサマセット・モームなど、世界の著名人が投宿。上流階級の社交場として圧倒的な存在感を誇ってきました。しかし共産主義の時代になるとその役割は禁じられ、見る影もなく荒れ果ててしまいます。そして大改装が行われたのが1997年のこと。近代的に化粧直しをされたラッフルズ ホテル ル ロイヤルは、往年の輝きを取り戻し、プノンペンを代表するラグジュアリーホテルとしてよみがえったのでした。
シンプルなフレンチコロニアルスタイルのファサードをくぐり、ロビーへ。アールデコ調のデザインが施されたここは、最も古き良き時代を感じさせる場所。客室にも優美な家具や調度品が置かれ、VIP気分で過ごすことができるでしょう。またラッフルズと言えば、忘れてはならないのがアフタヌーンティ。舞台はライターズ・バー。インハウスからウオークインまで、毎日多くのゲストが優美な時間を求めて足を運んできます。主要観光スポットへのアクセスにも便利なロケーション。いろいろな意味でプノンペンの歴史を感じられるホテルと言えるでしょう。
◆ラオスのおすすめホテル
1.限られたゲストのための極上の環境
「キリダラ ルアン パバン」
2011年のオープン時に大きな話題となったラグジュアリーホテル。わずか24室のブティックタイプですが、三角屋根が連なる独特の外観は、まるでドラゴンが伏しているかのよう。基本的には伝統的な建築様式ですが、プールを取り囲むように段差を設けた客室の配置は、館内に入ると視覚的にも体感的にも素晴らしいインパクトを生むことがわかるでしょう。背景に山々、南北に寺院、周辺は豊かな自然というロケーションも素晴らしく、ここで過ごす時間が特別なものになることは間違いありません。
客室はダークカラーの木材を多用したつややかで美しい内装。低めのベッドが落ち着きを醸し出し、さりげなく採り入れられたエスニックなアイテムも気品を損なうことはありません。客室の快適さはもちろんですが、ここのおすすめは、何と言ってもレストラン「アウトデッキ」。その名の通り舞台は屋上で、1日中素晴らしい景観を眺めながら食事やカクテルを楽しむことができます。またロケーションの素晴らしさではスパも見逃せません。一人ひとりの施術にたっぷり時間をかけたホリスティックなトリートメントで、ゲストの心身を癒してくれます。
2.古き良きフレンチコロニアル時代を追体験
「ルアン サイ レジデンス」
オープンしてわずか1年後に全面改装が行われたルアン サイ レジデンス。あのスモールラグジュアリーホテルに加盟していることから、その実力を確かめるべく世界各地からホテルフリークが訪れますが、決して期待を裏切ることはありません。広い敷地の中に点在する建物は、いずれも赤い三角屋根と白壁の伝統的なフレンチコロニアル様式。かつてのフランス人住居を模した瀟洒なデザインで、アールデコ風のロビーエリアや暖炉が切られたラウンジなど、独特の重厚感が印象的です。
全24の客室はすべてスイート仕様。素足に心地よい磨き込まれたフローリング、高い天井から吊された蚊遣り、デコラティブなオットマン等の調度品と最新式の機器・備品が調和し、ゴージャスな空間をつくりあげています。広々としたテラスからの景観も見事ですから、ここで朝食をセッティングしてもらうのもおすすめです。周辺は閑静なエリアですが、観光したいなら無料運行のシャトルで町中まで移動可能。レンタサイクルも無料ですので、観光スポットまでのんびりサイクリングするのも楽しいかもしれません。
3.ホテルにこだわる人なら選ぶべき1軒
「ホテル ドゥ ラ ペ ルアン パバン」
世界的な建築関係の賞を獲得した経歴を持つホテル ドゥ ラ ペは、タイの高級リゾートを多数手がけてきたデュアングリット・ブンナグによるもの。伝統とモダンを融合させたデザインは多々ありますが、ここが表現しているのはその世界観をさらにひとひねりし、訪れる人に驚きと興奮を与えてくれる非日常空間です。エントランスこそ伝統的なラオスの門構えですが、館内はスタイリッシュなフレンチコロニアルスタイル。洗練と郷愁が混在する、どこか懐かしい、でも見たことのないデザイン……ちょっと想像がつきませんよね。
客室はすべてスイートで、プライベートガーデン付き。ハイカテゴリーではさらにプールも付帯しています。広々とした室内はガラスやステンレススティールといったシャープな素材と、木やブリキのアンティーク調の家具や調度品が無理なく共存し、時間が経つうちに自宅にいるような心地よさがじわじわと。レインシャワーを備えた大きなバスルームも目を見張る素晴らしさです。カップルでのトリートメントが可能なスパや、ロマンティックなレストランも魅力的。特別な旅にしたい時には選んで悔いのない唯一無二のホテルです。
『ベトナム・カンボジア・ラオス ホテルからはじまる旅』でご紹介したホテルはこちら!
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◆ベトナムのおすすめホテル
1.世界遺産に歩いて行ける隠れ家リゾート
「アナンタラ ホイ アン リゾート」 -
2.ベトナムの優雅を体現するセレブリゾート
「ナム ハイ ホイアン」 -
3.いまだ未完成のベトナムの「美」の殿堂
「インターコンチネンタル ダナン サン ペニンシュラ リゾート」 -
4.息をのむランドスケープが何よりのごちそう
「ハイアット リージェンシー ダナン リゾート アンド スパ」 -
◆カンボジアのおすすめホテル
1.バトラーが提供するワンランク上のステイ
「アナンタラ アンコール リゾート & スパ」 -
2.東南アジア指折りの滞在が待っている
「ソフィテル プノンペン プーキートラー」 -
3.かつての栄華を取り戻した伝統的ホテル
「ラッフルズ ホテル ル ロイヤル」 -
◆ラオスのおすすめホテル
1.限られたゲストのための極上の環境
「キリダラ ルアン パバン」 -
2.古き良きフレンチコロニアル時代を追体験
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「ホテル ドゥ ラ ペ ルアン パバン」