A Good Travelerへの道 そこが知りたいホテルの常識

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海外ホテル極楽滞在の極意

Chapter12

タクシーに勝つ!

Shangri-La Hotel Bangkok (Bangkok, Thailand)

個人旅行者にとって欠かせない足が「タクシー」。特に公共交通機関が少ない場所では、タクシー利用が一般的だったりします。その一方で、料金をふっかけられたり危ない目にあうケースもあることは事実。
タクシーを安全に利用するための心がまえを再確認しておきましょう。

白タクには絶対乗らない

タクシーの利用は、日本人が旅先で最もトラブルに巻き込まれやすい状況のひとつ。自動でドアが開き、メーターで自動的に料金が算出され、チップも必要ないという利用客本位の快適な日本のタクシーに慣れていると、思わぬところでトラブル発生!旅先のタクシー事情をよく調べて、自己防衛に努めましょう。

まず、どんな国に行っても絶対に気をつけなくてはいけないのが、白タクには乗らないということ。正式な許可を得ていないタクシーに乗ってトラブルが起こっても、誰もその保証はしてくれません。身の安全はお金には代えられません。たとえ割高になっても、タクシーは認可されているものやホテルのリムジンなどを使うよう心がけてください。

ホテルまで乗りつけてはいけない?

「ボラれ防止のため、タクシーはホテルの近くで乗り降りするのが賢明」という説があります。エントランスまで乗りつけると観光客、いわゆる「ネギを背負ったカモ」であることをタクシードライバーに悟られてしまうから・・というのがその理由のようです。確かにそれも旅のノウハウのひとつでしょう。ただ、事はそう単純ではありません。

お上りさんと知られないようにふるまうのは、それほど簡単ではないからです。ほとんどの場合、目線や言葉遣い、服装、持ち物などから一目で観光客と見抜かれているものです。人間は意識することなくその人の文化というか、言葉にしにくい「何か」が匂ってしまいます。付け焼き刃ではその道のプロにたちうちできるわけがありません。

タクシーをホテルに乗りつけしない理由は、ボラれないためというよりも、むしろ治安の不安な地域で、安易に宿泊先を知られないようにするため、つまり、お金持ちと見なされて犯罪のターゲットにされたり、巻き込まれたりしないための自己防衛手段と考えたほうがいいでしょう。地域によっては、3スタークラス以下のホテル(安宿レベル)に宿泊している時、あまりに頻繁に買物袋を抱えてタクシーを乗りつけしていると、ホテル従業員または宿泊客に狙われるケースもないとはいえません。

よくも悪くも、分不相応かつ不適切な行為は危険を呼びます。自分に合ったホテル、目的に合ったホテルを選択するのは、そういった意味でも重要なことなのです。

スター以上なら、エントランスまで乗り付けるべし

4スタークラス以上のホテルでは、タクシーをエントランスまで乗りつけ、ドアマンにドアを開けてもらい、「お荷物はお持ちしましょうか?」と声をかけられる、そんなサービスを「受けなければ」なりません。3スター以下で許される行為と、高級ホテルのそれとは大きく違うのです。

アッパーグレードのホテルに泊まるには、それなりのふるまいが必要です。5スターに泊まっているのに、汚いジーパンにサンダル姿、毎食コンビニご飯かファストフード、チップは払わない・・・では、5スターゲストの資格はありません。そこには、サービスをするホテルマンのプライドを傷つけ、同じように高いホテル代を支払っている同宿ゲストのひんしゅくあるのみです。分不相応とはそういうことなのだと心得てください。

チップの目安

タクシーのチップは基本的に料金の10~15%が目安。でも、とっさに適正な金額を計算するのは難しいですね。簡単な覚え方として「10の位+1」と頭に入れておくと便利です。例えば35ドルなら「3+1」の4ドルを足して39ドル、といった具合です。もちろん荷物を運んでもらったり、ドライバーを待たせてしまったり、気持ちのよいサービスをしてもらった時は、さらにチップをはずめばお互いにニッコリ、気持ちよく「Thank you!」とドアを閉められるはず。もたつかず、スマートな支払いができるのも旅の上級者ならではのテクニックです。

ぼられないために覚えておきたいこと

メータータクシーの場合には、乗る前に必ずメーターが作動しているかどうかをチェック。走り出して動いていないことに気がついたら、毅然と注意するか、降りてしまいます。

交渉制の場合はあらかじめ料金の目安をホテルなどで確認しておくといいでしょう。行き先と金額を書いたメモをもらっておくのも有効です。あまりに不合理な金額をいわれたら「No!」と一言。他のタクシーを探します。決して相手の言いなりにならないこと。降車時に金額でもめたら、ホテルや店のスタッフを呼んで間に入ってもらうのもひとつの手です。

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