第 6 章
バスルームを快適に使いこなす
Chapter1
海外ホテルのバスルーム事情
Elbow Beach Bermuda (Paget Parish, Bermuda)
さまざまなお風呂のバリエーション
国が違えばお風呂文化も異なるもの。世界のホテルのバスルームもお国柄を反映して、さまざまなスタイルがあります。まずは、いろいろなバスルームの例をあげてみましょう。
- シャワーのみ(固定式または可動式)
- バスタブのみ(ハンドシャワーもなし)
- シャワーカーテンなし
- シャワーカーテンがないのに床がカーペット敷き
- 水だけのシャワー
- お尻と折り曲げた足元だけが入る浅く小さいバスタブ
- バスタブとシャワーのセット
- ジャクージ付きバスタブ+セパレートシャワーブース+大理石張りの壁と床
いかがですか?
「温かいお湯に浸からなければお風呂にあらず」という人は、4スタークラス以上のホテルが無難な選択。3スタークラス以下のホテルには冒険が待っています!
バスタブ不要のワケ
ヨーロッパでは、歴史ある建物が多いことや、比較的乾燥した気候が背景となり、シャワーオンリーの部屋が多く見受けられます。特に3スタークラス以下のホテルにその傾向が強く、タブ付きのバスルームはスイートのみというところも。一方、マナーハウスやシャトーホテルには、カーペット敷きのバスルームに本棚やCDラジカセ付きというような、贅沢なバスルームもあったり。
シャワーオンリーのタイプはヨーロッパ以外にも、アメリカやオセアニア方面でよく見受けられます。特に乾燥した土地や寒さがマイルドな地域では、バスタブとエアコンは不要なモノとして認識されているのです。オーストラリアでは、エリザベス女王が滞在されたホテルでさえ、近年まで客室の半分はこのシャワーオンリーであったほどです。
アジアの4スタークラス以上では、バスタブ+シャワー、もしくはバスタブの他にシャワースペースが別に設けられている、セパレートシャワーブースのバスルームが多いようです。しかし3スタークラス以下では、水シャワー、カーテンなし、箱庭的バスタブありと「どうしろっていうの!」というケースが多いもの。バスタブに非常にこだわるのも日本人の特徴ですが、やはり郷に入っては郷に従え、のスピリットでバスタイムを楽しんだほうが精神衛生上もよさそうです。