ミスターMのおいしい旅の話「次の旅はここへ行け!」
Vol.44

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44

オトコは旅先で何を着る? ~フォーマル編

The Landmark Mandarin Oriental Hong Kong

さて今回は、ハイパートラベラーになるためのファッション講座フォーマル編です。え、なんですって? 海外でフォーマルな場に出ることなんかないって? いいえ、侮るなかれです。フォーマルとは、ブラックタイがマストのようなシチュエーションだけではないのですゾ。たとえリクエストがなくても、明らかにフォーマルを求められる「雰囲気」というものがあるでしょう。そんな時に最低限の心得があれば、慌てずにすむというもの。ですから、関係ないなどと思わずにささっと読んで、ちらりと頭の隅に入れておいてください。

同行者に恥をかかせないために

海外でフォーマルを求められるのはどんな場合かといいますと、ビジネスなら重要なミーティングや会食、また役員クラスの接待などは当然のこと、関係者の結婚式や各種記念イベント、葬式だってその範疇になるでしょう。仕事が絡まないなら、冠婚葬祭がせいぜい? そうでもありませんよ。クラシックやオペラ観劇、高級レストランでのディナー等々。本人が意識していないだけで、実はフォーマルに装った方がはるかに賢明という状況は、いくらでもあるのです。

フォーマルなんてどうでもいい、自分の好きなスタイルでどこが悪い、とお考えの方もいるでしょう。そうですね、ファッションは人ぞれぞれですし、センスだって十人十色。失笑されても自我を通すのは悪くないでしょう。しかし、もしあなたに同行者、会社の同僚や上司、友人やガールフレンドがいるとしたら、その人たちも恥をかいてしまうのですよ。これはやはり避けるべき事態ではありますまいか。ですから、私がご教授するのも、本当に基本中の基本。でも意外と守られていないというか、無視している男性諸氏が多すぎるポイントのみです。ここさえ押さえておけば、あとはどんどん自我を通したファッションにチャレンジしたって問題なし。奇抜な服装も個性として認められる・・・かもしれません(笑)。

基本はソックスの選び方

きちんとした服装をするために、最も気をつけたいのがソックスです。絶対にダメなのが、以下の3点。

1) 白いスポーツソックス・・・言うまでもありません。

2)短いソックス・・・着席した時にスラックスの裾とソックスの間からスネが見えてしまうのは見苦しいですゾ。ズボン丈の調節はもちろん、ソックスも丈の長いものを選ぶこと。ダルダルしないように注意。

3)カラフルなソックス・・・カジュアルファッションやモード系のスーツであえて差し色にするというならともかく、スクエアなスタイルにするならダークカラーが基本。ズボンより一段濃い色を選ぶのが、スマートに見せるコツです。

カラーコーディネートはモノトーンで

ソックスがきちんと決まれば、それに合わせて靴も決まります。で、足元が決まれば、自ずと全体のコーディネートも決まってくる・・・はずですが、いかがでしょう。いちばん簡単でしかも有効なのが、基本色でまとめてしまうことです。「オトコの旅支度」の回でも紹介しましたが、チョイスするのは白・黒・チャコールグレー・ダークブラウン系というオーソドックスな色。最も間違いがなく、どこに出ても恥ずかしくないのがこのカラーリングです。そうそう、色が地味だからってデザインにこだわったものを選んではいけませんよ。オーソドックスかつ、きちんと体のサイズに合ったもので十分。こだわるなら素材と手入れです。

モノトーン系は、ご存じの人もいるでしょうが、素材の善し悪しがバッチリとわかる色なんです。質感や着心地を求めるなら、いいものを買うにこしたことはありませんが、手入れが行き届いていればファスト系の洋服だって、十分にフォーマルにも対応できますし、ピシッとしていれば高級感だって演出できますよ。その気品をサポートするのが、小物です。オトコならバッグ、靴、ベルト、腕時計、財布や万年筆でもいいです。何かひとつよいものを身につけて、そこからセンスを磨いていくという方法もあります。気をつけるのは、それだけが浮かないように全体のトーンに気を配ること。なーんて簡単に書きましたが、本当は難しいですね。やはり最終的にはセンス、なのでしょうか・・・。

フォーマルの最強アイテムはタキシード

ところでフォーマルの最強アイテムといえば、タキシードです。これは数をこなして慣れるしかないのですが、バッチリ決めるためには、着こなし上手な人の観察が欠かせません。学ぶは真似るから・・この言葉を頭に入れて、マンウオッチングをどんどんしてください。服装だけではありません。立ち居振る舞いも含めて、すべてが自分の美意識を磨くための情報です。苦手だったら、男性ファッション誌を見ればいいでしょう。ハナから無視して手に取らないご同輩も多いようですが、どうしてどうして、本当に基本的なことがきちんと書いてありますから、実に勉強になります。私も飛行機に乗ったら、その手の雑誌を確保しゆっくり勉強しています(笑)。

パーティに出席するときの心得

最後に、いつ、どこで急な要請があるかわかりませんので、パーティ外交の心得を。何はともあれ気後れしないこと。日本人はとかく日本人同士でかたまりがちですが、それではパーティに出る意味がありません。顔つなぎの場でもあるのですから、広く浅く交わってこそ意義があるのです。また、とにかくすぐに名刺を出すのも考えもの。タイミングを見計らいましょう。相手次第ですが、いちいちカードケースから出し、両手で押しいただくのもスマートじゃありません。パーティはパーティらしく、ドリンクを持ちながら談笑しつつ、ポケットからサッと出して片手でサッと渡す。これでOK。でも名刺よりも重要なのは、やはり挨拶と会話。それで人となりが試されるのです。だから興味がないなら行かないこと。ひたすら食べ続けるとか、飲み続けるとか、身内だけで盛り上がるなんて・・・ホストは参加者が楽しんでくれているのかどうかなど、ちゃんと眼を配っていることをお忘れなく!

どうでしょう。少しは海外でハレの場に出る度胸がつきましたか? あとは姿勢に気をつけて、太っていようが痩せていようが、背筋を伸ばして堂々としていればいいのです。そうそう、もしタキシードをお持ちなら、国内でも機会を見つけてどんどん着てしまいましょう。きっと回数とともに着こなしも板についてくるはずです。かくいう私の憧れは、タキシードのボウタイを自分でイチから結べるようになること。お手本は、かのジェームス・ボンドなのですが・・・さて、いつになることやら。

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「おいしい旅の話」今後もよろしくお願いいたします

さて、前回のミャンマーに関して、いろいろなご意見やご感想をいただきました。真意を伝えるための表現がいたらなかった部分を反省するとともに、みなさまからの貴重なお言葉、深く胸に刻んで今後も「世界」を考えていきたいと思います。今後も「おいしい旅の話」を、どうぞご愛読ください。

花鳥風月

携帯電話も海外でふつうに使える時代に!

ニュースでも報道されたのでご存じの方も多いと思いますが、携帯ガラパゴス日本もついに携帯電話のSIMロックが解除されるという、文明開化的進化をしそうです。仕事柄、海外で携帯が手放せない私にとって、これは実にありがたいこと。問題は、海外使用時の電話発信+着信とSMS発信+受信の料金。私も頻繁に訪問する国でSIMカードを購入しては、安定した通話感度と最も経済的になる方法をいろいろ模索してきました。国内キャリアからは海外でも使える携帯電話も販売されていますが、これはローミングで国際電話扱いになり、エリアによってはビックリするような通話料がかかるんですな。でも、SIMロックフリーとなれば、世界中の通信会社や海外SIMを比較検討して、その中から自分にとってアドバンテージが高いシステムを利用できるチョイスができます。

海外渡航が多いマダムヨーコにもアドバイスしてみたのですが、意外と機械に弱いマダム、いまいちよくわかっていないご様子。「確かに携帯電話があれば、海外での待ち合わせも安心ですけど、会えるか会えないかドキドキしながら現地に行って、ヤッター、無事に会えたーって感動するのがいいんじゃないですの」なんて、言われてしまいました。みなさんはいかがですかな?