マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.110

Vol.
110

オーベルジュをめぐるオトナの口福旅

みなさま、ごきげんよう。めっきり肌寒くなりましたわね。本年最後のウィーン&パリ旅に向け、体調管理に余念のない(つまりは飲み過ぎないように)マダムヨーコでございます。しかし各方面から漏れ聞こえてくる「ヨーロッパ激寒!」の恐ろしいウワサに、何をどれだけ持っていけばいいんじゃ~と、パッキングの手も滞りがちに……うう、不安でございます。

フランスの地方都市は魅力がいっぱい

ところでフランスと言えば、みなさま、アップルワールドのワイナリー特集ご覧になりました? わたくし今回はパリのみの滞在なのですが、フランスのワイナリーやオーベルジュ訪問は、いつかかなえてみたい憧れの旅のひとつ。そんな折も折り、ダンナ様と車で南西フランスを回っていらしたというお素敵マダムにお話をうかがう機会がありましたの。で、みなさまにもお裾分け。ぜひ、次のフランス旅のご参考になさって~。

わたくしがマダム巴里とお呼びしている彼女曰く「パリはもう飽きたので(んまああ!)、行くなら田舎ですわねえ。ガイドブックには載っていないホテルを探して、ディープな楽しみを見つけるのがいいんですのよ」。前回はまずボルドーで車をレンタル。そこからサルラを中心として「美しい村」に認定されているスポットを回り、最後はトゥールーズから電車でパリへ移動したのだそうです。目的はワイナリー&オーベルジュ訪問。ああ、なんてゴージャス!

好きな人はとことんこだわる旅のスタイル

ところがマダム巴里によると、そんな「ディープな旅」をする日本人は、決して少なくないのだとか。「前回も電車の中やワイナリー訪問の現地ツアーで、中高年のご夫婦何組かとお知り合いになりました。みなさん、とても好奇心旺盛だったのが強く印象に残っています。1年前からマイレージで飛行機を取っておいて、個人旅行できたという方もいらっしゃいましたわね」。

では、マダム巴里の旅の段取りはいかように?「ホテルやオーベルジュは、あらかじめ予約しておきました。現地で探す時間がもったいないですもの。2人ともフランス語がそこそこ話せるし、人と接するのが好きなので、現地で特に困ることはありませんでした。もしトラブルに遭ったとしたら、むしろ楽しんじゃいます」。あら~、お仲のよろしいことで。それにしても、コミュニケーション能力の有無は、個人旅行には重要なポイントになるようですわね。

ガーミンでどんな場所でも安心ドライブ

車の運転に関しては、「パリはちょっと難しいけれど、地方都市に行くと意外とラクですよ」とのこと。大活躍したのがガーミン(GARMIN)という携帯用ハンディGPS ナビゲータ。それをカスタマイズしてダウンロードしたそうです。わたくしクルマ関係はとんと疎いものでして「ガーミン?」状態。スマホにも確かナビがありましたよね。どう違うのかしらん……。

ザックリ調べてみたところ、機能的には双方さほど差はないようですが、ガーミンの方が道路情報がやや詳細なのと、海外での利用が長期になればなるほど割安になる点が強み。「辺鄙な場所でもきちんと案内してくれるし、どこに行くにも安心して運転していられます。マップ片手の人間ナビだと、運転する方も教える方も疲れちゃいますが、ガーミンはみんなが楽チンです」とマダム巴里も大絶賛でございました。

やはり大切なのは事前の情報収集です

そして肝心のワイナリー&オーベルジュですが、マダム巴里は「ワイナリーめぐりのルートを起点にオーベルジュを選びます。ワイナリーがハンドリングしているところとか、シェフがミシュランの星を持っているとか、事前にネットでできる限りチェックします。もちろんクチコミも」。また「あまり部屋数が多いとムードがなくなるので、家族でハンドリングできるくらいの規模がベストかもしれませんわね」。

そんなオーベルジュは、地元の人と触れ合いたい、おいしいものを食べたい、それなりのところに泊まりたいというという、全ての希望にドンピシャな宿泊施設。「簡単な英会話程度でOK。どこでもウエルカムしてくれます。最寄りに観光地があるところに建っているオーベルジュも多いので、数泊してのんびりすごすのもいいですわね。ちなみにディナーは基本スマートカジュアルですので、さほど身構えなくても大丈夫です」。

ロングステイでヨーロッパの田舎を楽しもう

というわけでマダム巴里のおすすめは、「いろいろなオーベルジュと最寄り観光地をめぐって2週間、そしてパリに戻ってキッチン付きのホテルに泊まって2週間、トータル1カ月というバカンス」だそうです。「フランスに限らず、ヨーロッパの田舎は車と語学がある程度クリアできれば、こんなに楽しい場所はありません。食事はおいしいし、芸術あり、文化ありと、実に日本人好みの旅ができると思います」。

今や世界各地の驚くような場所にワイナリーがあり、全体的にレベルもアップ中。ですから鉄道やバスを利用したり、オーベルジュよりもっと手軽なB&Bやゲストハウスをホッピングしたりと、場所や予算、個々の技能に応じたアレンジで楽しむことも十分可能なんですのよね。わたくしもいつの日か、必ず……ダーリンと……。くくく←泣いている。マダム巴里、胸躍るお話をありがとうございました。それではみなさま、また来月。Ciao!


聞かせてあなたの声を

「私も海外のタクシーには思うところがあります」というスカーレット様。ロンドンではクレジットカードが使えず現ナマ(あら、おほほ~)減りまくり&無愛想な運転手に脅かされ……。そしてNO返事運転手は日本にも。「いい運転手さんもたくさんいるのでしょうけれど、タクシーは国内外問わずあまり好きにはなれません」。

タクシーは密室内での個人的なコミュニケーションが基本ですから、ほんの少しの疑問が大いなる不信感に結びついてしまうんですのよね。となると、前回ミスターがお話ししていたウーバーなら、そこら辺が全てクリアできそうな気がしますわねえ。もう体験なさっとたという方はいらっしゃいますか? ぜひご報告をお寄せくださいませ~。

使えるワンポイント英会話

「どんな家に住んでいるの?」と聞かれた時の答えです。「apartment」は賃貸マンションや一般的なアパート、「condominium」は分譲マンションのこと。日本式の「マンション」は、海外では「大豪邸」の意味になってしまいますから気をつけて。もちろん大豪邸に住んでいる場合は「mansion」でOKですわよ~ん。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

今週の旅格言

「何事も自分でやるから面白い」不可能かなと思うことでも、方法や知識を総動員すれば何らかの道は必ず見えてきます。最初から「ムリ」「ムダ」「ダメ」とあきらめるなんてもったいない!