マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.22

Vol.
22

どこまでこだわる?ホテルの必須条件:ツインベッド編

ミスターMのヘルプに引き続き、今月2度目参上のマダムヨーコでございます。常に優雅で怠惰な暮らしを心がけておりますゆえ、突然の代打に四苦八苦。ちょっぴり死兆星が見えてしまいましたわ。あーあ。早くブラジルの叔父様から莫大な遺産を引き継いで、職業「旅人」になりたいです。なんてねっ。いませんから、そんな都合のいい親戚! 無理ですから、収入なしで支出ばかりの職業も!

フトン・イズ・ジャパニーズ・カルチャ?

前回からお送りしております「日本人への3つの質問」。今回は、「なぜ日本人はツインベッドにこだわるの?」でございます。実はマダムも長ら?く、なんの疑いもなく海外旅行では、同行者が友人だろうとボーイフレンドだろうとツインベッド指定が当然だと思っておりました。ですから、ある時、海外ホテルのスタッフの方に「どうして?」と聞かれ、初めてこの問題を意識した次第です。

日本にはね、フトンという使わないときにはたたんでしまえるベリー・コンビニエントかつトラディショナルな寝具があるんです。そして、それはイーチパーソンでしつらえるのがベーシックなの。だから日本人は他人とベッドをシェアするのは、スーパー・アンカンファタブルなのよ?。たとえそれがパートナーでもね。ウエル・スリーピングのためには、ワンベッド・フォー・ワンパーソンという考えがインプリントされているのよ・・・などと大変理にかなった説明をしても、海外では何となく「納得しがたいなあ」という顔をされてしまうのでした。

カップル社会の欧米はダブルベッドが基本

布団が日本文化であるように、欧米ではカップルがひとつのベッドで休むのは当たり前の習慣なのですね。というより、恋愛や夫婦関係にあるカップルが別々のベッドで眠ることの方が奇異な感じを受けるようです。さらに韓国や中国、台湾などでは同性同士でも、比較的気軽にひとつのベッドをシェアします。韓国ドラマを見ていても、ヒロインが友人と一緒にベッドの中で会話をする、なんていうシーンがよく出てきます(でも、マダムの疑問はそこではなく、なぜみな普段着のまま就寝するのか、という点にあるのですが・・・)。ですから、カップルでの滞在がメインであろうリゾートのホテルは、客室の大半にダブルベッドが置かれ、内装もそれに合わせたものになるわけです。

ホテルに限らず、リゾートの宿泊施設がカップル客を想定して造られていることは、スイートルームやコンドミニアムなどのマスターベッドルームが、例外なくダブルベッドであることからもうかがえます。ツインベッドが置かれるのは、たいがいが副寝室です。また同じ面積の客室ならダブルベッド1台の方が、2台のベッド(たとえシングルベッドだとしても)を置くより、はるかにゆったりとした空間を演出することができます。そしてカップルはリゾートで最も大切にされるゲスト。ルームサービスやレストランなどで滞在中に気前よくお金を使ってもらいたい、そして顧客になってもらいたいという狙いから、ホテルもできるだけよい部屋を提供しようと心がけているものなのです。

ツインベッドへのこだわりは「木を見て森を見ず」

ですから、何が何でもツインベッドにこだわる日本人は、実はリゾートでは困った存在。ツインの部屋は数が少ないし、景観もいまいちのロケーション。下手をすると、コネクティングルームとして使われているクラスの部屋を出されてしまう可能性もあります。もちろん日本人の嗜好をバッチリ把握しているグアムやハワイなどでは、ツインルームのリクエストもそこそこ通ります。が、たとえばバリでは、「ツインベッドルームなし」というヴィラが続々誕生しているのも事実なのです。

ツインベッドの部屋が確保できないから、とホテルを変更したことのある方、ハイ挙手! そこまでツインベッドにこだわる理由とは? いつも一人で寝ているから熟睡できない、というのが一番多いかしら? でもねえ、それだけの理由で快適なお部屋に泊まるチャンスを逃すのは、とっても惜しいことだと思いません? それにマダムとしては、一緒に寝たくないも相手とリゾートにバカンスに行くヤツの気がしれーーーん! はぁはぁ。ちょ、ちょっとコーフンしすぎてしまいましたわ・・・。ともかく、カップルでのリゾート旅行は観念してダブルベッドに滞在してみてくださいな。いろんな意味で、そちらのほうがロマンティックですわよ?。ふふふ。

「うそっこツイン」で快適なヨーロッパ

さて、リゾートでなくてもツインルームの絶対数が少ないのがヨーロッパ。客室そのものが狭いため、2台もベッドを置く余裕がないという物理的な理由もありますが、やっぱりカップルはひとつベッドが基本のお国柄。でも、意外や意外、ツイン好みの日本人でもヨーロッパのホテルは快適に休めるのですのよ。特に中・東欧のあたりでしょうか。マダムは勝手に「うそっこツイン」と呼んでおりますが、ベッドそのものは1台でも、敷き布団や掛け布団(?)は、ツイン仕様なのですね。これなら体調の悪いときでも、寝相サイアクの相手でも、我が城は万全ナリ、というわけです。

ひとつ、マダムが不思議だな?といつも思うのが、このうそっこツインの時の掛け布団のたたみ方。日本だと二つ折りにして、そのまま掛けられるようにセッティングしますが、ヨーロッパだと4つ折りにして、しかも広げるのにいちばんめんどくさい方向でセッティング。時には、この上からさらにベッドカバーが掛かっていたりして、いざ寝るときに「むきゃ!」となります。なりませんか?「どうしてこうたたむの?」とたずねるのですが、答えはいつも「え?、そういうものだから」。どうあっても、ベッドの脇に掛け布団が垂れるのはおいやなようです。

どうしてもツインでなければ困るときには

さあ、これでもうおわかりですね。もしリゾートでダブルベッドの部屋しかなくて、でもどうしてもツイン仕様で休みたいときは、どうすればいいのかが! 答えは、もう一組掛け布団(もしくは毛布、シーツ)を用意してもらう、です。たいがいの客室には予備の枕とブランケットが置いてありますから、自分たちで勝手にツイン仕様にすることもできますね。もちろんマットレスは共有ですが、掛け布団がセパレートになっているだけでも、ダブルが苦手という方のストレスはかなり軽減できるはず。

でもね、やっぱり「いつもの」にこだわらず、カップルで海外旅行に出かけたら、ダブルベッドで休んでみてくださいな。相手に対する思いやりといたわり、そして愛情が再認識できると思いますわよ。・・・はっ。まずその前に。ツインとダブルがごっちゃになっているアナタ! ホテルのベッドの形式がよくわからないというアナタ! こちらでお学び遊ばせ?。それでは、みなさま、来月は最後の疑問「バスタブへのこだわり」がテーマです。それまでごきげんよう。楽しい夏休みを?。Ciao!


聞かせてあなたの声を

「みなさん紅茶など実用的で、旅先を思い出せるようなお土産を手に入れているんですね。とってもいい感じです。エッフェル塔のぶんちんとか、凱旋門のぶんちんとか、ロンドンブリッジのぶんちんとか、自由の女神のぶんちんとか・・・本当にやめて欲しいですっ。そういうのは要りません。(うちにもあります、凱旋門のぶんちん)」。コレは思わず爆笑してしまったしま様のエピソード。ちょっといい話にするつもりの「旅先で絶対買うものシリーズ」が、いつの間にか「なぜあるこんな土産物」シリーズに! いいです。好きです。マダムは下腹部のみがリアルにコピーされているミケランジェロのマグカップ・・・かな?

ところで、しま様からは「マダムは農場ステイや体験型旅行といわれるものに参加したことはありませんか?」とのご質問も。あ?・・・かつて国内某所にある企画満載の有名ユースに1泊したことはあります。でも、ダメでしたわね?。ああいう「何が何でもみんなで盛り上がろうゼ!」的なノリ。もう少しこう、個人主義的で、クールで、ドライなほうが・・・もう若くないし・・・。そんなマダムが注目しているのが、イタリアのアグリトゥーリズモです。中でも美食とワインの宝庫トスカーナにあるブリケッラ農園は、まさに大人のための体験型農場ステイが楽しめそう。新酒のシーズンを狙って、行ってみたいものですわね。

使えるワンポイント英会話

寝坊をしてベッドの中でゴロゴロしていたら、ノックの音とともにハウスキーパーが。そんなときはあわてず焦らず、「あとXX後に来てください」というこのフレーズを。「XX」は「30 minutes」「2 hours」など、自分の都合にあわせればOK。ただ単に「後で」と伝えるよりは親切です。また部屋を出るときは、念のため「部屋を掃除してください」のサインを出しておくとアピールになるので安心です。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

今週の旅格言

「こだわれば逃げていく青い鳥」ホテルにはゲストに応じて優待の仕方が変わってきます。そんなことからも、小さなことにこだわって大きなシアワセを逃すことのないように気をつけて、の意。