Vol.
7
旅のパッキングは、アタマも荷物もやわらかに
このところ桜の季節に国外逃亡していることが多く、無礼講にもとんとご無沙汰のマダムヨーコでございます。実は先日、上海に行っておりました。上海帰りのリルでございます(古すぎ?)。ええ、もう、黄砂で毎日がもやもやっと。しかし、そこら辺でひょいと入った食堂の小吃の激ウマなこと!別腹が四つも五つもできてしまうほどでした。ミスターMも力説しておりましたが、本当に「食」は、旅の大きな楽しみですわね。
なぜに女性は旅の荷物が多いのか?
さてさて、今回の旅は3泊4日のとても短い日程。マダムのスーツケースは往路で6キロでございましたが、同行の中目黒マダムの場合はすでに9キロ。むむ、いったい何を詰め込んでいるのやら。ホテルで開けたときに強引に見せてもらいましたが、まあ、出てくる出てくるポーチの山。基礎化粧品を固定できるジップアップケース、それ以外用の持ち手付きソフトケース、アクセサリーボックス、貴重品入れには大型パスケース、薬箱にビタミン剤に下着用にソックス用に、とにかくいちいち全てが形の崩れないポーチかケースに分類。
内容自体はマダムとさして変わらないものの、いわゆる「ガワ」が異常に多いのです。ですから、スーツケースの中はすでに満杯状態。帰りは必然的に別バッグに振り分けです。どんな大量の荷物でも一つのスーツケースに完璧に収納してしまえる「パッキングの女王」マダムヨーコとしては、もうムズムズしっぱなし。性格もあるのでしょうが、こんな無駄なパッキングは許せん!「わたくしが詰め直してみてよろしいかしら?」と余計なお節介を焼きたくなってしまいます。
貧乏上等!レジ袋は最優秀収納アイテム
マダムはまず、ケースやポーチの類はほとんど使いません。風呂敷かスカーフ、薄手の巾着袋、そして必殺ワザがスーパーのレジ袋。収納アイテムはこれで充分でしょう。見た目が貧乏くさいとはいえ、どうせ開けるのはホテルの中だけですし、メイドにパッキングを任せるわけじゃなし。いかに荷物を少なく、軽くまとめるかこそがパッキングのコツ。形状に遊びがないもの、内容量が限定される収納アイテムは、パッキングの大敵と心得あれ、でございます。
化粧品を小さなボトルに詰め替える(プラスチックでOK、というかこちらの方が安全)、薬やビタミン剤は箱から出すか個別包装にする。ティシューでくるんでビニール袋に入れてもいいですわね。この手のものは巾着袋にまとめます。衣類は平らになるよう大きめにたたんで大判のスカーフに。下着も同様にします。この時、包んだ後に全体が二つ折りになるようにしておくのがポイントです。靴はもちろんレジ袋に。型崩れが気になるなら、つま先にストッキングか靴下を詰め込んでおきます。柔らかい革の靴ならはいているうちにシワが伸びるので、そんな気遣いも無用です。
これだけは持って行きましょう(女性オンリー)
ただし面倒でも持っていったほうがいいものもあります。筆頭がヘアコンディショナー。ホテルのアメニティはたいがいがリンスインシャンプータイプで、あまり髪に優しくありません。長期滞在なら現地調達でいいのですが、少量のものは意外と手に入りにくいのです。また生理用品は、やはり日本のものがダンゼン秀逸。同じメーカーのものを海外で買おうとするとかなり高くつきます。安いと「・・・なんじゃこりゃあ!」となる場合が少なくありません。体を洗うシャワータオルもあると快適です。この二つは軽いし、スーツケースの緩衝材としても使えるので便利です。
衣類は軽く柔らかい素材がベター
1週間以上の滞在なら下着類は日数の3分の2以下が目安。こまめに洗濯すればもっと少なくていいかもしれません。衣類もなるべく柔らかく軽いものを。ワンピースはその点、本当に優れものです。アジア圏ならクリーニングが安いので、どんどん利用しましょう。パジャマは「どうしても!」でないのなら、大きめのTシャツかスリップで代用です。モンローのように香水だけをナイティにするのもいいですわね?。短い旅なら日数分の下着や衣類を持って行くことをおすすめします。そうでなくても少ない滞在時間を、洗濯に費やすのは悲しいですものね。
ここまでまとめたら、ちょっと不安になるくらいに荷物が少ないことに気がつくはずです。でも、ぐっと我慢して!「まだアレもコレも入りそう」と余計なものを増やさないように。秘境への旅ではない限り、たいがいのものは旅先で手に入りますから。マダムはここに、外出用のトートバックと折り畳み傘、数冊の文庫本(読み終わったら置いてきます)で、準備完了となります。
スーツケースには隙間なく均等に配置
スーツケースは縦になることを考えて荷物を詰めていきましょう。キャスター側に本、下着、洋服などをできるだけ隙間なく、そして全体の高さが均等になるように配置していきます。衝撃が心配な化粧品入りの巾着袋などは、二つ折りにした衣類入りのスカーフの間に挟みます。縦にしたとき上部になる側には靴や傘を。スーツケースと中身の間には予備用のレジ袋(ランドリーバックとしてや濡れたものをしまうのにも大活躍)、ポケットティシュー、水着などをぎゅっと詰めて緩衝材代わりにします。
現地で購入したものも、できるだけ包装を省いてしまいます。化粧箱などは、どんどん捨てて巾着に。帰国したら結局捨ててしまうんですものね。ワイン等のボトルはやはり衣類の間に。現地で購入した靴も同様です。いずれにしろ大切なのは、隙間を作らないこと。乱暴に扱われることを考慮して、固いもの同士がぶつからないように、ものが動かないように。ソフトな収納アイテムをおすすめするのは、それに柔軟に対応できるからなのです。「旅のお役立ちリンク集」には、その他にもパッキングのヒントやお役立ちアイテムの紹介が満載。こちらもご覧になってくださいね。
★旅の準備に必見!お役立ちリンク集
いかがですか?旅慣れた方には「へっ、そんなこたぁ先刻ご承知さっ」かもしれませんが、荷物の少ない旅ほど快適なものはございませんわよ。パッキングのお話をしていただけで、マダムはまたもや旅に出たくなってしまいました。ゴールデンウイークに海外旅行をご予定のみなさま、さあ、もう一度スーツケースをチェックしてみてくださいね。それでは、また来月。Ciao!
たくさんいただきましたスーツケース四方山話。機内預けのバッグにも、ハンドメイドで4輪キャスターを付けてしまったという真由美様。「これを作ってから肩こりから解消されました!」とは、おお、意外な盲点かも。「スーツケースは消耗品」と断言するのはshimako様。「手荒く扱われ、見るも無残な汚れ姿になることもありますもの。そこそこの愛情だけを注ぎます」。う?む。人生全般に幅広く応用できる名言ですわね。アメリカに長期出張中のNick様は、なんと3カ月分の荷物を機内持ち込み小型キャリーバックに収納!なのに「結論からいうと、仕事の都合もあるのですが、スーツとYシャツ、ネクタイは未だまったく使用していません」・・・ハハハ(失礼!)。機内で水難に遭われたkyon様、次回は快適なフライトになりますように。天国に一番近い島に行かれるという、れな様。極楽での滞在はいかに?
そして、いつも元気なメールを下さるリンリン様からは「お店の人も言ってましたよ、ハードケースは衝撃に弱いって。空港で投げられて壊れやすいんだとか」という裏づけ報告とともに、特大ソフトケース詰め込みすぎ失敗談も。「空港でも、あらゆるところで係員が持ってくれたので、日本に着くまで自分で持つことが一度もなかったんです。成田のターンテーブルで取ろうとした瞬間、自分の荷物が恐ろしく重いことに気づきました。一人では持てないんです。成田から自宅までは地獄でした。ソフトケースなのでグニャグニャしてコントロールできないから、さらに重いんです!通る人がみんな振り返っていましたが、そんなことを気にする余裕もなかったです。それ以来、あのケースは使っていません。いっぱい入るって、恐ろしい・・・」。最後の一言がきいています。心からの叫びですわねっ。みなさまも大に小を兼ねさせすぎぬよう、ご注意くださいませ?。
使えるワンポイント英会話
「それは譲れません」「だめと言ったらだめなんです」という、強い拒否の意志を伝えるフレーズです。ホテルの客室でセイフティボックスが壊れている、フロアライトがつかない、水漏れがするなどの小トラブル発生。なんとかして欲しいと訴えたところ「たいしたことではないじゃない?」などと言われてしまったら・・・いいえ、我慢する必要はありません。妥協して引き下がらず、こうきっぱりと自己主張しましょう。
「荷物が軽ければ心も軽い」余計なものを背負いすぎないでいることが自由につながる。スーツケースもまた、軽ければ軽いほうが、旅先でたくさんの「楽しみ」を詰め込むことができるのです。
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